こころの樹でシステム開発等を行っている、利用者のかかしです。
今回は、こころの樹で開発・運用している業務日誌システムについてご紹介します!
このシステムは、福祉事業所として必要な活動時間などの記録を管理するだけでなく、記録を支援に活かすことを目的に開発しています。
各利用者には、日々の作業内容や体調、考えていることなどを入力してもらい、職員も利用者の様子を観察して記録を入力します。
集まった情報は職員のミーティングで共有・検討することで、支援の質の向上を図っています。
利用者自身も過去の記録を振り返ることで、自分の成長に気づくきっかけを得ることができます。
現在はGoogleスプレッドシートを使った簡易なWebアプリとして運用しています。
最初期は、来所時間や記録を紙やテキストファイル、Excelで管理していましたが、最大の課題はデータの転記作業でした。
利用者がそれぞれ別ファイルに入力するため、職員が全体を把握するには情報を集約し直す必要があったのです。
その後、Excelで複数の職員による同時編集が難しかったため、Googleスプレッドシートへ移行したいという話が持ち上がりました。
スプレッドシートへ移行を検討する中で、GAS(Google Apps Script)という機能でさまざまなことができることが分かり、Webアプリとしての実装を進めることになりました。
その結果、無事にシステムが完成して業務を効率化することができました。現在すでに2年以上運用を続けています。
利用者としても入力がしやすく、記録を振り返りやすいシステムになったため、効率化だけでないメリットがありました!
実例として、利用者Yの日々の流れをご紹介します。
こころの樹では一人ひとりに専用のPCがあるので、こころの樹に着いたらまずはPCを起動!
起動が完了したら、このシステムのページを開き、来所時間や体温を入力します。
日中はPCの作業や農作業などの活動を行い、帰る前には活動内容を書いて、所感があればそれも書きます。
ここまでは一般的な内容だと思いますが…こころの樹では個人の成長を大切にしているため「成長への気づき」という項目があります!
この項目では自身の成長について考えたことを書いています。何気なく過ごしていると見過ごしてしまう、自身ができるようになったことや、気づきを言語化することで、成長につなげることができます。
…といっても、イメージが湧かないと思うので、私(利用者かかし)の成長の気づきを実例でご紹介します。
以前はこころの樹に来ても、最低限仕事で必要な会話だけしていたので、あまり話さないし、一週間ほとんど喋らなかったな~という時もありました。
しかし、最近はほぼ毎日、雑談など何かしらの会話をしていて、喋らない日はほとんどなくなりました。
何が変わったか?といえば、一番は会話に慣れてきて、緊張やストレスばかりだった会話が楽しめるものに少しずつ変わってきた事が大きいと思います。
こんな内容を書いたりしています。何気なく過ごしていると当たり前になって意識することもなくなってしまいますが、ふと振り返ってみると、自分は変わってきているんだなと実感することができます。
※こんなブログを書いて発信するのも昔は考えられませんでした。今もイヤイヤ書いて…
こんな使い方をしているGoogleスプレッドシートのシステムですが、このようなWebアプリのために作られたものではないので、機能追加の難しさや仕様変更による動作停止のリスクが残ります。
そこで、より使いやすいシステムへと改善し、将来的には外部への販売を見据えて新規開発を進めています!
次回はその開発中のシステムについてお話する予定です!お楽しみに!